sh101's blog

ちょっとお小遣いを貯めればなんとかなるシンセを語る日々

AIRA Modularだと?

先日書いたRoland SYSTEM-1mの商品ページが公開されました。

外部入力はもちろんCV/GATE対応、OSCやLFO、フィルターなど各セクションの入出力も装備と、予想を上回るモジュラーっぷりです。
SYSTEM-1同様PLUG-OUTも可能で、外部入力からSH-101のフィルターを利用するなど、実機でも出来なかった音作りが可能。
ここまで有機的に繋げるモデリング機は初めてじゃないかなと。

と、SYSTEM-1mの話題もそこそこにして、同時にこちらも発表されております。

前回ご紹介の4種類の小型モジュールは、ディストーション、ビットクラッシャー、ディレイ、SCATTER付きルーパーだったことも判明しました。
てっきり追加のOSCなどシンセ・モジュールを想像してたんですが、CV/GATE端子を備えたエフェクトというのもある意味斬新です。
ま、ひとつひとつにリンクを貼っていくのも疲れたので、詳しくは上記リンクを。

んで、疲労感の原因なんですけど、そのページを下へ見ていくとですね…

f:id:pyu-ta:20150415213613j:plain

いや何ですかコレは。聞いてませんよ。
SYSTEM-500ですってば奥さま。

どうやらSYSTEM-700の流れを汲む完全新作のアナログモジュラーシンセだそうですが、何ですかね、この寝耳に水、いや寝首を掻かれた感は。
JD-Xiのアナログ復活なぞ、ほんの序の口だったわけですね。

かの700は、採算を度外視してRolandブランドの技術力を世界にアピールすべく作られた希少商品だったそうですが、こちらは果たして。

面白いなと思ったのは、こちらもひっくるめて"AIRA Modular"と括られていること。単なるバーチャル博覧会ではなくなったわけで、いったいAIRAとは何なのか、混迷を極めております。
とりあえず、前にACBテクノロジーの鎖国状態、と書いたことを素直に詫びたいと思います。すいませんねぇ。

それにしても、今回改めて情報がリリースされたJD-XAといい、眩暈がしそうな新商品展開でございますが、わかりやすく言えば、Rolandがいよいよアップを始めたようですと。

SYSTEM-1 1.20 衝撃のアップデート(4/18追記あり)

JD-XAやAIRA Modularシリーズなど怒涛の新製品発表の陰に隠れがちですが、AIRAのFacebookページで、SYSTEM-1のシステム・プログラム1.20へのアップデートが発表されておりました。
(件の記事はいいね!しないと見られないかも)

NEW SYSTEM-1 UPDATE!
You asked for more preset banks? Now you have them! The new Version 1.20 update gives you 64 banks instead of 8.

てっきり「SYSTEM-1mに対応しました」程度かと思いきや、なんとメモリが8音色から64音色に増加されとるじゃないですか!

記録より記憶に残る男──かの長嶋茂雄氏を讃えるキャッチフレーズですが、僕はSYSTEM-1も茂雄ちゃんの潔さに倣って昨今の大容量バンクを避けたと思ってましたが、どうやら買いかぶっていたようだな。
いや、単純に嬉しいぞ。

そして、アップデートはこれだけじゃございません。

PLUS... six new waveforms!

ちょ、ちょっと待て、サラっと書きやがって。
OSCの波形が6つも増えるのか!

● NOISE SAW: A sawtooth wave with movement similar to an analog circuit. Ideal for making fat sounds.
● LOGIC OPERATION: A waveform that uses a logic circuit to combine multiple waveforms.
● FM: A frequency-modulated waveform.
● FM + SYNC: Syncs a frequency-modulated waveform to the OSC pitch to produce a scale.
● VOWEL: A waveform similar to human voice.
● CB: A metallic one-shot sound.

すいませんね、原文ママでございます。
各自義務教育で学んだ英語力で読破してくだされ。

取り急ぎ帰宅後のトライ必須案件となりました。
ちょっと休ませてくれよ、頭クラクラしたじゃないかRolandさん。

詳細はまた追って!


【4/16追記】
1.20へのアップデート完了しました。
SYSTEM-1ユーザーの方は、こちらからダウンロードを。

今回のアップデートを機に、ヴァージョン確認やインストールの手順が詳しく書かれるようになりました。ありがたや。

帰宅が午前様になったため、それほどじっくり鳴らしたわけじゃないですが、新たに加わった6音色について簡単にご紹介しときます。

LEGATOボタンを押しながら、OSC1またはOSC2の波形ノブを回すと、左から順に以下のウェーブフォームを選べます。

● NOISE SAW
ノコギリ波のバリエーションですが、COLORつまみを回すと、波形がいい感じで荒れてきます。ノーマルの波形より文字通りノイジーになるわけですが、低域を鳴らすと、かなり太い音に生まれ変わります。

● LOGIC OPERATION
名称の由来がよくわかりませんが、簡単に言えばPWMのような変調をする波形です。LFOには関連してないようですが、COLORつまみを回すと周期が早くなり可聴領域に達して金属的な倍音変化が起こります。先日触れた、PROMARSでDELAY/BENDをPWMにかける変化に似てます。

● FM
文字通りFMです。COLORの値がモジュレータとなり、強烈な倍音変化が加わります。つまり、COLORの値=0の場合はキャリアのみ=サイン波となります。サイン波はSYSTEM-1としては初搭載(PLUG-OUT除く)ですね。

● FM + SYNC
COLORによる変化という意味では最も強力な波形。OSC1基だけでサブオシレーターを効かせたような太い低音が持ち上がってきます。こちらもCOLOR=0でサイン波です。

● VOWEL
要するにヒューマンボイスで、COLORによりフォルマントが変化します。ノブを回すと「あいうえお」と変わっていくのがちょいと楽しい。(←4/18追記)モジュレーション・ソースをフィルターENVにするのがオススメ。

● CB
最初に低い音域で弾いてたので、名前の意味がわからなかったんですが、これ、要するに「TR-808のCowBell(カウベル)」なんですね(←4/18追記)
COLORの値でディケイが変化します。例えばこれを片方のオシレーターに使うことで金属的なアタックを持ったパッド音など、かのD-50的な音色作りが出来る、かも。


それと音色メモリーで以下の設定が登録できるようになりました。
音色によって、アルペジエイターのon/offのみならずSCATTERのタイプまで記憶されます。これは嬉しい。

[ARPEGGIO]ボタン
[ARP TYPE]つまみ
[ARP STEP]つまみ
[SCATTER]ジョグ・シャトル
[TYPE]ダイヤル
[KEY HOLD]ボタン
OCTAVE[DOWN][UP]ボタン

あとメモリが一気に8倍になった件ですが、バージョンアップ直後のバンク2-8には「プツっ」という音色しか入ってません。
これから地道に自作するもよし、先月公開されたサウンドバンクで24音色埋めるもよし。

【4/18追記】
ver.1.20対応のサウンドバンクがリリースされました。

PLUG-OUTを使用されてる方は、プラグインのパッチから気に入った音色を転送→セーブという楽しみが増えます。
あ、そっか、両方で128音メモリできるってことか!そりゃすげーや。

無償というのが信じられないほど、SYSTEM-1が大化けするアップデートです。ぜひお試しを。