sh101's blog

ちょっとお小遣いを貯めればなんとかなるシンセを語る日々

たまには初心に帰り(0907改訂増補版)

 
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東京出張から帰る時に買いました。
 
最近大型書店でも、シンセサイザーに関する書籍をほとんど見なくなり寂しい限りです。
たまにあってもDAWソフト付属シンセのマニュアルだったり、あるいは特定音源に特化していたり。
 
その点この『シンセサイザーがわかる本』はアナログの減算方式、FMはもちろん、カワイでおなじみ倍音加算、カシオでおなじみPD音源、それにKORG 01/Wでしかお目にかかったことのないウェーブシェーピングまで網羅。
わかりやすい図表や実機画像などグラフィックも豊富なので、ヴィンテージシンセ購入時の参考にもなる、なかなか良い本だと思います。
書店で見つけたらぜひご購入を。
 

シンセサイザーがわかる本 〜予備知識から歴史、方式、音の作り方まで

シンセサイザーがわかる本 〜予備知識から歴史、方式、音の作り方まで

  
ところで僕がシンセサイザーに興味を持ったのは1981年、小学6年生の時のこと。
その時書店で買ったのは、日本放送出版協会から出ていた『シンセサイザーのたのしみ』という本でした(下記参照)。
 
まだYMOがファーストアルバムすら発表していない1978年夏の刊行ということもあり、後に氾濫するアーティストありきのシンセ本とは異なり、のっけから「音の三要素」に始まりVCO、VCF、VCAの役割を説くという教科書的な薫り濃厚な書籍です。
教材には前にちょいと触れたRoland SYSTEM-100(Model101)が用いられており、後にSH-101を手に入れた時は、サウンドチャートがほぼそのまま使えるという恩恵も受けました。
 
その後DX7以降PCMシンセ全盛期まで、このアナログシンセシス理論が過去のものになってしまい、またメーカー各社がポストFM音源を模索して百花繚乱状態だったせいか、この手の書籍は徐々に発刊されない状況になりました。
 
リアルアナログマシンやアナログモデリング機も手頃な価格で復刻したので、楽器店のシンセコーナーへ行くと、なんとなく80年代初頭の店頭を彷彿とさせてくれます。
またこういう書籍が量産されないかなぁ。