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sh101's blog

シンセとラジオの40数年。

自分界隈のシンセ重大ニュース2015。

KORG Roland YAMAHA シンセ ラジオ

間もなく2015年も終わりということで、この一年を総括してしまおうかと。
とりあえずシンセ関連のオレ的重大ニュースを並べておきましょうか。

いきなりメーカー名で恐縮ですが、今年は日本の3大メーカーがこれまでにない動きを見せたので、その辺りは押さえたいもんです。

AIRAシリーズをゆるゆる継続させつつ、JDシリーズの新製品にアナログシンセ機能を投入した同社。
BACK TO ANALOGは御法度のはずが、AIRAのACBテクノロジーでその気マンマンをアピールするや否や、堂々とアナログシンセを開発しちゃうという衝撃。
この決断がもう3年早ければ、もっと大きな流れが作れたのではないでしょうか。
まだ実機には触れていませんが、購入された方のブログ等を読むと、JD-XAのアナログサウンドはかなり良さげです。

それと前述のACBテクノロジーを用いてJUPITER-8やJUNOシリーズなどを再構築したBoutiqueシリーズも話題になりました。

また一方でそのACBテクノロジーを看板に掲げていたAIRAから、SYSTEM-500がフルアナログでリリースされるというニュースもありました。

PLUG-OUTなど過去のシリーズ復刻には全てACBによるモデリングを採用し、JDで開発していたアナログ技術を投入しなかったのは、創業者様への配慮なのかわかりませんが、ひとまずRolandの企業姿勢が伺えるところです。

いずれにしても、社内カンパニーのプロジェクトとして始まったAIRAが社内を刺激しているものと、今後も期待してしまいます。

Rolandと同じくアナログを忌避してきた同社からはRefaceシリーズが登場し、CSDXの再登板は大きな話題となりました。
そもそもデジタルのDXはさておき、CSもモデリングシンセへと変わったのは想定内でしたが、過去の商品をリバイバルすること自体が珍しい同社だけに、好事家からも一定の評価があったようです。

高機能モデリングシンセを搭載したiOSアプリ"Yamaha Synth Book"も個人的には印象深いトピックです。
資料としても読み応えがありますし、スマホ向けアプリを多数出せるあたり、意外と小回りの利く社風なのかもしれません。

monotron以来表明し続けたアナログシンセ帰依の道は、とうとうあのARP ODYSSEYの復刻へと向かいます。

ここまで来ると次のアクションなどもはや予測不能ですが、一方ではelectribeの新調など、音楽作成ツールの開発にも余念がありません。
volcaシリーズの延長とも言えるステップシーケンサーSQ-1や先日発売されたiOS向けのiDS-10と合わせ、この数年まるでブレない開発スタンスに頭が下がりっぱなしです。

  • で。

各社に対し「アナログ」をキーワードに書き殴っちゃったわけですが、ふと主力商品である20万円台シンセの売れ行きはどうなんだろうと思いを馳せるわけなんですね。

80年代にKORG PolysixRoland Juno-6、YAMAHA DX7を代表するポリフォニックシンセが登場して以来、ずっと20万円台のシンセが作られ続けています。
例えばKORG製品を見ると、30年前のPolysixと25年前のM1と15年前のTRITONと現行のKRONOSが、ほぼ同一価格で販売されています。

下町ロケット』における帝国重工のロケット事業のように、年々高めた技術力を世に知らしめるプロジェクトは、技術を売りにしたメーカーであれば必須です。
最高の技術を投入しつつコストパフォーマンスに優れたフラッグシップモデルの存在意義は充分あります。

が、新機種が出る度に買い替えられる財力が今のアマチュアミュージシャンにあるのかな、とも思います。

また技術が進歩して価格はそのままということは、スペックが向上しているということです。
その弊害として、出来ることがあまりにも増えすぎてることも気になります。

仕事柄ミュージシャンと話すことも多々あるんですが、キャリア30年のキーボーディストから「音作りはマニュピレーターに任せてるよ」とか「スタッフに(音作りが)好きな奴がいるんだ」と伺ったことがあります。
プロだからこそ、プレイに集中するためにややこしいことは他人に振る…つまり今のシンセの音作りはややこしくなってるわけです。

専門家でないと扱えなくなっているシンセが果たしてコンシューマー向けとして相応しいのか、そこまで高機能化することが正しいのか、よくわからなくなります。
ここ2年ほど10万円以下の、モデリング機を含むアナログシンセコーナーが賑わってきているのも、その反動じゃないかと思います。

結論が出る問題じゃないと思いますが、なんとなく各社の思惑として、その価格帯でのヒット商品を狙いだしてるな、というのが今年最も気になったところであります。

まぁ(苦笑)とカッコ付きで書かざるを得ない手前味噌な話題ですが。

こうしたシンセ界の状況を電波でリアルタイムにお伝えできた日本唯一の番組を、様々な事情で畳まざるを得なかったのが、最も忘れられない出来事でございました。
いつか復活してやると、今も画策しておりますチキショー