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sh101's blog

シンセとラジオの40数年。

ARP ODYSSEi、手のひらに降臨。

こりゃまた大変なことになりました奥様。あのARP ODYSSEYが、今度はiOSアプリとして蘇りました。その名もARP ODYSSEi。

ODYSSEYと言えば、moogの強力なライバルと言われつつ80年代に消えた老舗シンセメーカーARPの大ヒットモデル。界隈ではYMOのワールドツアーで細野晴臣氏が弾いてたとか、坂本龍一氏が持ってたとか、いろいろお馴染みなシンセです。

そのODYSSEY、去年KORGがアナログで完全復刻して話題となりました。

KORGと言えば、これまで自社アナログシンセのMS-20PolysixiOSアプリで復活させてきたわけですが、昨年オープンしたばかりのARPブランドまで載っけてくるとは予想外の展開であります。

まずは、復刻版実機のパネル。

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続いてARP ODYSSEi iPad版のパネル。なかなかにいい復刻・夢気分です。

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僕はiPhoneで使用しております。比率の事情で音源部とフィルター部が別画面になってますが、実機イメージを損なわないようレイアウトされています。流石。

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これらのパネルは最も知られた"Rev3"と呼ばれる最終世代のものですが、追加オプションとして、発売当初のRev1と中期Rev2のパネルがそれぞれ600円で入手できます。リビジョンの特徴(フィルター)を利用したプリセットが50音付いてきます。

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あいにく実機を持ってないので、好事家最大の関心事(似てる似てない)に言及できません。そもそも今回リリースされたODYSSEiはポリフォニック対応なんですよ、事もあろうに。ゆえに比較のしようがないのでござる。

このポリ化のチューニングには苦労されたのではないかと思いますよ。だって相当エグい音の出るシンセですから。

80年代までのアナログシンセは、モノとポリとで性格が分かれておりました。モノで放つ強烈な倍音をそのままポリ化すると、生理的にキツいノイズになるため、あのmoogと言えど、ポリシンセとなるとマイルドに骨抜き、もとい味付けされていました。そう考えると、ピアノという楽器の素晴らしさを改めて知ることになるわけです。

閑話休題

ODYSSEY実機を楽器店で小一時間ほど試奏した時、MS-20に近いな、だからKORGが復刻できたのかと思いました。簡単に言うと、波形が歪でフィルターが極端にピーキーな印象でした。moogジョン・クリーズとすれば、グレアム・チャップマン的な(説明などしない)。その意味ではODYSSEiにもその性格は受け継がれていると思います。

http://www.notesontheroad.com/images/stories/yings_links/Today_In/GrahamChapman/cleese_graham.jpg

さて、ひと通りプリセット音を堪能すると、パラメータの多さに俺はこれから何をすればいいんだ感が込み上げてくるところです。

定石通りパネルの左から手を付けていくと「あれ、波形はどこで選ぶんだ?あ、AUDIO MIXERに付いてんのか」など自問自答が増えます。2択のスイッチが多いせいでやたら決断を迫られるのも特徴ですが、そこは慣れるしかないでしょう。

細かな音作りが面倒な向きには、このアプリならではの遊びをひとつ。

PORTAMENTOスライダーを上げてMODEを点灯させた状態でコードを鳴らし、TRANSPOSEを上げ下げしてみると、上下2オクターブにまたがる壮大なポリフォニック・ポルタメントが楽しめます。ディレイを深めにかけてみたりノイズを混入したりすると、さらにご飯が進みますのでお試しを。

そうそうディレイで思い出しましたが、このODYSSEi、エフェクト類も大変充実しております。

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バーブ、ディレイ、コーラス/フランジャー/アンサンブル、ディストーションフェイザー、EQと6種のエフェクトが同時に使えます。しかもノート以外に任意のパラメータまで制御できるアルペシエーターまで付いてます。

とどのつまり、iOSバイスの高性能化がここまでの仕様を収容できてるわけですが、反面高機能すぎてiPhone5S/iPadAir以上でないとインストールできなくなっております。現時点で最新のiPhone7 plusですら調子に乗るとノイズが乗るほどなので、メモリ管理にはくれぐれもご注意を。

さらにこのODYSSEi、iOSDAWアプリKORG Gadgetと連携し、"Lexington"ガジェットとして使えます。KORGのVAアプリでは初めてですね。

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LexingtonつまりはODASSEiの存在感は別格で、他のGadget付属VAシンセが霞んでしまう勢いです。

もちろんRev1&2も選択できます(アプリ単体でメモリーしたユーザー音色は移植されない模様)。

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ベースにはRev3、リードにはRev1なんて具合にトラックをLexingtonまみれにしちまうんですが、そのエッジゆえ多少聴きづらくなる傾向があるので、空間系エフェクトで音像を散らしていくのがコツかなと模索しております。

つかスマホで、あのODYSSEYのサウンドをですよ、ポリで鳴らせてですよ、何トラックも並べてですよ、挙げ句バランスに悩んじゃうとか贅沢の極みなんですけどね。

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先日入手したnanoKEY Studioに接続してみました。当然ながらタッチパネルより弾きやすくなります。

ノブコントロールについて。アプリ単独だとあまり役に立たないパラメーターにアサインされてますが、GadgetのLexington使用時は、VCF FREQ、VCF RES、AUDIO MIXERの3スライダー、DRIVE GAIN、MASTERボリュームに設定されているので、そこそこの実機気分は味わえます。

なんだかんだで数時間遊んでいると、やっぱり実機が欲しくなってきますね、これは。で、ちょっと小銭が貯まったらこないだ出たばかりのモジュールに手を出させるって寸法だな?よっ、この宣伝上手!とヨイショをしたくなるところで、こんな記事が。

去年の復刻版はオリジナル版の86%のサイズだったんですが、今度はフルサイズ(FS)ですか…。

ODYSSEYも増殖X∞ですなぁ。