sh101's blog

シンセとラジオの40数年。

TORAIZ AS-1のパラメーターについて❶

さてさて、前回の記事でも書いた、TORAIZ AS-1とSEQUENTIAL Prophet-6のパラメーターが完全に一致、という件の続きです。

その前に、AS-1のサウンドエディター・アプリについてですが、メーカーのPioneerではなくSoundTowerというサードパーティからリリースされています。


このサイト、90年代のHTMLな煤けた薫りというか、阿部寛のホームページ的なノスタルジーが漂ってるんですが、ひとまず安心しても良さそうてす。まあPioneerさん公式のお導きですから。

で、3種類のアプリのうち"TORAIZ AS-1 Sound Editor LE"は無料で落とせます。

このアプリのキャプチャとProphet-6のパネル比較画像を眺めながら、まずはオシレーター周りから、機能や特徴を紹介します。

廉価シンセですらオシレーターシンク可能な2OSC仕様になってきた昨今、AS-1で特に注目いただきたいパラメーターが"SHAPE"(Prophetのパネルの方がわかりやすいかと)。

ノブを左に振り切ると三角波、センターがノコギリ波、右に振り切ればパルス波へと連続可変していきます(本体表記はTri-Saw-Pulse)。

他のシンセでは、波形を選択し別のノブで変化させるタイプも増えていますが、3つの波形をシームレスに繋げるという発想はなかったです。

次の回で触れますが、このSHAPEは(ポリ)モジュレーションのターゲットとなっているため、時間経過とともに波形がモーフィングするサウンドも作れます。

ちなみにパルス波は、その右隣の"PULSE WIDTH"の値が127だと矩形波となり、最小値0と最大値255になるとパルス幅が0%となるため無音となります。

そしてLFOモジュレーションソースにもなるOSC2は、鍵盤に追従しないよう設定可能です。
こんな動画(静止画と音声)をアップしました。

前半20秒はOSC2をC1に固定したもの、後半20秒は前半のセッティングにLFOで2分音符刻みの矩形波モジュレーションをかけたものです。
僕にあと少し脳味噌と時間があれば、もっとかっちょ良いコード進行も作れたんですが。

さて「オートチューニングだか何か知らねぇが、最近のアナログシンセは安定し過ぎて面白みに欠けらぁな」とお嘆きの貴兄に嬉しいのが、ピッチに不安定さを加える[SLOP]セクション。
ほどほどにかければヴィンテージな揺らぎに、目一杯かければ失笑してしまうほどの音痴に調教できます。

[MIXER]セクションには、OSC1、OSC2のレベルはもちろん、OSC1の1オクターブ下の三角波を出す"SUB LEVEL"、ホワイトノイズを追加する"NOISE"があります。
AS-1のフィルターは自己発振可能なので、純粋にサイン波が欲しい時は、このパラメーターを全て0にしておきましょう。

また"SUB"の存在感は格別で、安いヘッドフォンでもズーンと響く低音を楽しめます。
一方ホワイトノイズは、少量混ぜてフィルターを開け閉めするとプロフェット風味がお口いっぱいに広がります。

続いては公式でも「Prophet-6と完全に同じ」と謳っているフィルターのご紹介です。

AS-1には自己発振可能なLPFとHPFの2基があり"CUTOFF"はもちろん、"RESONANCE"と"ENV AMOUNT"も独立して搭載されています。
10万円以下の価格帯では1基でLPF/BPF/HPFの切り替え式、HPFがあっても"CUTOFF"のみという機種も多いので、結構レアかと思います。

LPFはキレが良く、カットオフを相当絞っても、波形の美味しいところだけをしっかり残してくれる印象。
HPFの殺傷能力は極めて高く「わー、ローが全部消えちゃった!」と慌てふためくほどです。レゾナンスは、ただ上げてるだけでは効果が不明瞭ですが、LFOモジュレーションとの組み合わせで絶大な効力を発揮します。

なおフィルターのキーフォローは、それぞれオフ/Half/Fullの3択です。

エンベロープはフィルター用とアンプ用の2基搭載。
AS-1本体のノブでは"ATTACK"、そして"DECAY"および"RELEASE"の一括コントロール(フィルター/アンプ双方に作用)しかできないので、音作りではこちらの設定をお忘れなく。

とりあえず今回は気力が尽きたのでここまで。
ちなみに本体だけでも、PARAMノブとVALUEノブで全てのパラメーターが弄れますので念のため。