小型サンプラー登場に「やっぱりハードだよな」と思う。
どんなWebサービスにおいても、「あなたへおすすめ」やプリロール広告というのはとてもウザイのですが、たまには有益な情報もあるもんだと感じた件。
これは思わず「おっ!」とクリックしてしまいました。
この"blackbox"、ひと目見て何ができるとかではなく、まずそのサイズ感にピクリとしました。
こちらが商品ページのようです。
動画の公開から3週間ほどですが、すでにメーカーサイトでは在庫切れとなっております。
見たまんまインターフェイスにタッチスクリーンを採用したサンプラーで、波形エディットはもちろん、シーケンサーも内蔵したワークステーションのようです。
また波形をスライスすることも可能とのこと。
波形はmicroSDに読み書きでき、USBによって拡張もできる模様。
これがハードで、しかも恐ろしくコンパクトなサイズで発売されたことにかなり興味があります。
メーカーの製品サイトを見ていると、シーケンサーやらポリシンセやらエフェクターやら、ほぼ同じサイズのタッチスクリーン付きモジュールが並んでおり、どれも599.95ドルという、スーパーの特売のような値付け。
機能的に見ると、今回の"blackbox"は、それぞれのいいとこ取りをしたようなオールインワン機器という印象です。
"blackbox"は、昨今の多機能なDAWに比べればミニマムな仕様ではありますが、こういう機材を目にすると、途端にアドレナリンが分泌しちゃう貴兄も多いかと。
ヴィンテージな機材を何台も揃えたり、プラグインをやたら入れ過ぎてドンシャリ化させるより、逆にメリハリの効いたアレンジができるとも言えます。
ちなみに現時点で国内での取り扱いはありませんが、1010music製品はRock oN Companyさんが販売していますので、そのうちラインナップされると思います。
焦らずにパンツ脱いで待っとけ、というところでしょうか。
さて、僕がiPhoneのシンセアプリ群に惹かれるのは、まさに手の平で世界を制覇できる(個人の感想です)夢を描けるところにあります。
安いシンセや周辺機器を繋いで10代にやってたことが、20代にオールインワン化し、やがて30代で重いハードに腰をやられ、40代に手の平化。肉体も脳も老化していく中、創作意欲と仕上げはむしろ加速しています。
ただ、アプリがいくら高音質化しても、ハードには太刀打ちできない「壁」があります。
その「壁」が何か、というのはDAWにしか向き合ってこなかった人には理解できないと思うので、説明は割愛しますけれども。
世界を変えちゃうのは案外こうした小型のハードかもしれないな、とわかる人にしかわからないハナシで終わります。
生きててごめんなさい。