sh101's blog

ちょっとお小遣いを貯めればなんとかなるシンセを語る日々

ローランドからやっとアナログシンセの新機種登場。

ローランドから、久々の単体アナログ・モノフォニックシンセ発売とのニュースが届きましたよ。

この夏発売のSE-02は、Omegaシリーズでも知られるアメリカのStudio Electronics(久々に名前聞いた…)とのコラボレーションとのことで、アナログ部分はSE社、デジタル制御部分はR社が担当したとのこと。
こちらの動画では多分にMADE IN USAな雰囲気が感じ取れます。

パネルを見て驚いたのは、かなりmoog的なレイアウトと、レゾナンスの名称が"EMPHASIS"と、SE社基準になっているところ。

しかもローランド製シンセでは、VAのSYSTEM-8ですら継承されていたスライダーが、とうとう全廃されてしまいました。

無論Boutiqueシリーズの新展開ということで、サイズ的に厳しかったことや、デザイン的な意図もあると思いますが、SE社と組んだ時点で、スライダーを使う想定は最初からなかったものと思われます。

肝心のサウンドですが、上記サイトのファイルを聴いてみると、3VCOだけあって「ブ」がいくつあっても足りないほどブ厚い音がしてます。
とてもBoutiqueサイズのシンセとは思えない迫力です。

「ローランドの音なのか」と言われてもなんとも答えようがないんですが、どんな老舗メーカーであれ、概ね部品どころか開発陣も生産システムも変わってしまった2010年代、メーカー名はもはやブランド以上の意味を持たないのでは、とも思います。

その意味で、このSE-02が単なるコラボ祭りに終わらず、ローランドの新しいアナログシリーズの展開になれば、と願ってしまうSH-101デビューのシンセ中年であります。

ただ、残念なのはこれだけコンパクトな筺体であれば、乾電池での稼働がベストなんですが、やはり消費電力の問題で無理だったようです。
アタマではわかっているんですが、そこはホントに残念です。

それなら、ちょっとお高くなってもしっかりした筺体の鍵盤付きシンセとしてのリリースでも良かったのかな、と。
そちらはそちらで、今もニーズは充分あると思いますので。

先日書いたように、KORG monologueを手に入れて間もないのですが、個人的にこちらの最大の魅力は電池稼働でした。
僕の場合「軽薄なシンセ好き」と揶揄されても仕方ないほど、音質の良さや拡張性以上に便利さをとってしまいます。

ただ、ほとんどフルスクラッチと言える真新しいシンセが、日本のメーカーの名でリリースされるのですから、それはとても良いことなのだと思うのです。
重ね重ねですが、このSE-02を起点に、新しいシンセの歴史が刻まれんことを強く願って、私の挨拶と代えさせていただきます。

それはともかく、AIRAどうなった?