volca mixを買ってみた。
ということで、4ヶ月ぶりの更新です。
3月に発売されて、なんとなくステイしていたvolcaシリーズの最新作"volca mix"を買ってみました。
今さらvolca mixが何なのか、こんなブログに足を運んでくださる好事家の皆さんに説明するのもアレなんですが、簡単に書くと、volcaシリーズとの接続に特化したアナログミキサーですね。
ACのみの1way電源は、volcaシリーズとして初。
volcaシリーズを連れて野原や河原に行っても、残念ながらこの機種だけ使えないのです。
その代わり、コンセントがひとつでもあれば最大3台のvolcaを繋ぐことが可能という、インドア派にはたまらないミキサーです。
そしてvolca同士を同期できるSYNC端子もあるわけですが、このvolca mixには再生ボタンが装備されています。
実は、これが今までありそうでなかった便利機能。
これまでvolca同士を一斉に再生したい時は、SYNC接続した複数のvolcaのプレイボタンを「せーの」で同時押しする、というファミコンの裏ワザみたいな方法しかなく、3台以上の同期ともなると、誰か暇そうな人を呼んでくるか、足の指あるいはアゴを使うしかない、という悲しい有り様でした。
volca mixをSYNCのマスターとして接続すれば、ボタンひとつで一斉に鳴り出してくれるわけです。
方法は至って簡単。接続したvolcaのプレイボタンを押してスタンバイしておき、mixの再生ボタンを押すだけです。
volca mix単体で見ると、他のモデルに比べてパネルがずいぶんスッキリしている印象ですが、これには理由があります。
3台繋いで電力を供給し、シーケンスを同期させようとするとパネル上がケーブルだらけになるからです。
DC-DCケーブル3本、オーディオケーブル3本、SYNCマスターとした場合でもケーブル1本か必要。同期には他のvolcaのSYNC同士を繋ぐため、さらに2本のケーブルが必要です。ということで、上の画像にあるようなケーブル地獄と化します。
volcaシリーズのコンセプトには「スマート」なる文字は存在しません(たぶん)。
とにかく繋いで繋いで繋ぎまくってレッツ・グルーヴなわけです。
ボタン類のレスポンスはなかなか良く、ミュートボタンをテンポ良く押すことで、なんちゃってDJプレイも楽しめます。
またマスターエフェクトとして、エキスパンダーとダイナミック・レンジ・コンプレッサーを搭載。前者はモノ音源に広がりを加え、後者は低域をトリガーにサイド・チェイン効果を加えることができます。
内蔵スピーカーだといまひとつ変化がわかりにくいのですが、ヘッドホンを通すと、意外と使えることがわかります。
このvolca mix、KORG製であればvolca以外のマシンの一部でも同様の恩恵があります。
monotribeとmonologueを繋いでみたところ、ちゃんと電力供給され、シーケンスもしっかり同期してくれました。
ただ、付属のケーブル類が相当短いため、機器の配置はかなり限定されます。volcaよりサイズがちょいと大きいmonotribeでもコード長が足りません。
せめてオーディオケーブルくらいは1mくらいのものを用意しとくと良いかも。
ちなみに、僕はこれまでvolca同士のプレイではベリンガーのQ1204USBをミキサーとして使っていました。
マルチエフェクトを内蔵していて便利でしたが、ACを使おうにもコンセントの数が足らなかったり、乾電池で駆動させても寿命が気になったりと、結構心理的に面倒な局面が多かったので、volca mixには期待できるかなと。