sh101's blog

ちょっとお小遣いを貯めればなんとかなるシンセを語る日々

KORG Gadget 2経由でTORAIZ AS-1とiPhoneが繋がった日。

https://cdn.korg.com/jp/products/upload/68e7085f4ff6d565cec3c56e3c46aca1_sp.png先日めでたくアップデートしたKORG Gadget 2には、新たに"Taipei"というガジェットが加わりました。

今回は一見MIDIキーボードのように地味なこいつが、実はとんでもなく有能なガジェットだったの巻です。
いや、その実MIDIキーなんだけども。

ツイッター界隈ではElectribe Waveなど別アプリの連動もできると騒がれておりますが、ファクトリープリセットを見ると…

昨今のKORGを代表するハードウェアシンセの錚々たる顔ぶれ。
発売されたばかりのminilogue xdやprologue、monologue、さらにはvolcaの名まで並んでます。

つまり"Taipei"とは、外部MIDI機器を自由自在にコントロールすることのできるガジェットなのであります。
そう書いてある。

となると、iPhoneのLightning端子から繋がりさえすれば、我が家の至宝TORAIZ AS-1もコントロールできるというわけです。ホントか?

KORG謹製のplugKEYにはLightningコネクターMIDI端子があり、こいつは適任と思いきや、実はMIDI INなんで使えません。

USB Type-BをLightningと繋ぐなんて機会はこれまでなく、手持ちのUSBメス-メスアダプターで強引に結線してみたわけですが、当然ながら無反応。

そこでAmazonで探したところ、MIDIのやりとりができるケーブルを発見しました。

送料別の1,300円だし、しくじっても死ぬことはないだろ、程度の気持ちでポチってみました。

待つこと1日。

ケーブルが届いたので早速AS-1のGLOBALメニューからMIDI関連をセッティングし、iPhoneと接続してGadgetを立ち上げます。
そして"Taipei"のSETTINGボタンを押してみると…

Outputに"Toraiz AS-1"の名を確認。
ずいぶんあっさりと認識したもんだ。

続いて"Taipei"のノブに適当なCCをアサインします。

上の段には左から、OSC1 SHAPE、OSC1 PULSE WIDTH、OSC2 SHAPE、OSC2 PULSE WIDTHを、下の段にはフィルターエンベロープのADSRを設定しました。

フィルターをアサインしてもいいんですが、本体にノブがあるんで、ここは後述するオートメーションで、AS-1の(ポリ)モジュレーションも弄ってやろうという腹でございます。

パッドにはX軸=ピッチベンド、Y軸=モジュレーションの王道コンビをアサインしました。

ただし、iPhone 7Plusではパッドの実寸が2cm四方と小さいため、メロを奏でるなんて芸当は無理。
割り切ってARP ODYSSEYのPPCみたいな使い方でよいかと。

しかしアレですね。
いまどきアナログシンセをPCと繋いだところで嬉しくもなんともないのに、iPhoneとケーブル1本で繋がると、なんかこう、軽く世界を征服した感がありますなあ(利用者の感想です。個人差があります)。

いよいよシーケンスデータの入力です。

AS-1本体でも64ステップのシーケンスは組めますが、Gadgetのシーケンサーならステップ数や譜割りを気にすることなく、単体では不可能なリアルタイム入力も、ゲートタイムの調整も思いのまま。

先に書いたように、"Taipei"のノブにアサインしたパラメータはオートメーション可能です。
指一本でカーブを描けるのもiOSアプリならでは。
CCだけじゃなく、NRPNもアサインできれば最高でしたが。

それと"Taipei"のパネルにはアルペジエイターがあります。これは他のガジェットにもあるSCALEのアルペジエイターとは別に、シーケンスのノートに対してかかるようで…

うーん、うまく説明できないな。

例えばさー、8分音符のシーケンスを作るとするじゃん?で、それに16分音符のアルペジオをかけられんのよ。モードをRandomにしたら変態プレイもOKよ。

…やっぱオラ、説明ヘタだな。ま、早い話がTry itだ。

AS-1もそうですが、たいていアナログシンセにはオーディオインターフェイス機能がないため、音はPCに別途RECしてあとでGadgetの出音にDAWで重ねるとか、フレーズごとに"Zurich"に取り込むという方法しか浮かびません。

しかしながら、アナログシンセをiPhoneからオートメーションさせつつシーケンスさせていると、後先考えることなく、ただひたすらにウェーイwwであります。

ここまでできれば、あとはiPhoneとAS-1のアウトをミキサーに突っ込んで、部屋の照明を暗くしてひとりパーティを開催するだけです。

https://images.techhive.com/images/article/2016/09/iphone7_review_adam_6_headphones_6s-100683670-orig.jpg
Adam Patrick Murray

ところが、iPhone7以降の機種はイヤホン端子が存在しない致命的なクソ仕様のため、Lightning端子をAS-1との接続で潰したら、肝心のGadget自体の音はiPhone本体のスピーカーで確認するしかない、というのが目下のところ実に、実に悩ましい。

ここはもう、液晶バキバキになったiPhone6 PlusをGadgetパーリィ専用機として登板させようかと思案中です。

というか、せっかく自社のハードシンセまで有効活用できるようにしたわけだから、MIDI OUT可能なplugKEYを作っていただけるとありがたいのですがKORG御中。