sh101's blog

シンセとラジオの40数年。

TORAIZ AS-1のパラメーターについて❷

前々々回と前々回と前回に続き、Pioneer DJ TORAIZ AS-1についてです。
ようやく仕事が落ち着いて没入してるんでこの話題が続くのは仕方ないだろ、というわけで、今回もパラメーターについてです。

最も思い通りにならないけど、バシッと決まった時はもう快感、という[MODULATION]セクションから。

後述のLFOとは別に、FILTER ENVとOSC2を使って変調するのがこのセクションです。
Prophet-6ではポリモジュレーション(POLY MOD)という名称ですが、AS-1においても同じ機能です。

前に書きましたけど、「ポリモジュレーション」はLFOのみで行う「モノモジュレーション」の対義語で、音源の発音数とは関係ないという認識でした。

しかし『Sound & Recording Magagine』(つまりはサンレコ)2017年6月号のAS-1特集において、開発の方が「AS-1はモノシンセなので正確にはポリモジュレーションと呼べない」と発言されているので、どうやら僕の誤認だったようですね。

それなら本家シーケンシャル・サーキットのモノシンセPro-One(Prophet-5のモノ版)における呼称が"MODULATION"だったことにも合点がいきます。
詳しくはこちらで(丸投げ)。

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閑話休題
ここでは変調できるターゲットがOSC1のFREQ(ピッチ)、SHAPE(波形)、そしてPW(PULSE WIDTH)となっており、例えばフィルター・エンベロープでSHAPEを三角波からノコギリ波方面へ緩やかに変調することもできます。

またOSC2の"KEY FOLLOW"をオフ設定することで、変調の周期を"FREQUENCY"に設定した周波数に固定出来ます。つまりOSC1に対してLFOでの設定と速度や波形が異なるビブラートやPWMがかけられる、というわけです。

ちなみにOSC2の"LOW FREQ"をオンにすると、LFOの周期がOSC2の周波数に左右されます。

ま、これだけウダウダ書き連ねてもわかりにくいと思うので、ひとまず私からは「レッツ・トライ」の一言でまとめさせていただきます。

こちらはLFOです。
シンセを齧った経験をお持ちの方は、歯茎からの出血とともに理解されてるでしょうが、周期はテンポとシンクロできます。
"FREQUENCY" は4/4で8小節から32分三連符までの18種からと、かなりきめ細かに選べます。

ターゲットは[MODULATION]セクションに比べて多く、OSC2のピッチ、アンプ、フィルターに対しても変調できます。

それと"FREQUENCY"の値を最速、"SHAPE"を"Random"にすると、ノイズモジュレーションがかかります。これをフィルターにかけると、バリバリのノイズに変わりますのでお試しを。

アルペジエイターやシーケンサー、スライダーの機能は触ればわかる安心設計のため記載を割愛します。

とにかくAS-1が素晴らしいシンセサイザーであることは間違いないんですが、そこは当ブログ、オール手放しで褒めちぎりません。

最後にひとつだけ、謎仕様について書いておきます。

それはこの[GLIDE]、つまりポルタメントに関する2つの問題。

AS-1では、通常のポルタメントかけっぱなし以外に、レガート演奏に対してのみグライド効果をかけることができ、レイト/タイム固定で4種類から選べます。

ところが、内蔵シーケンサーでスラー(前の音とトリガーを連結させる)をオン、かつグライド効果をかけると、音程がちょっと怪しくなるんですね。

いろいろフレーズを試したところ、スラーの際ピッチに何らかの処理がされていること、そして内蔵シーケンサーではGLIDEの設定が全音に対してかかってしまうのだと推察されます。DAWなど外部のシーケンスでは解決できそうですが。

もうひとつ、フィルターを自己発振させたサイン波にGLIDEの設定が追従しないこと。これはシーケンスのみならず、手弾きでも同様でした。
サイン波を作る時は、口笛やテルミン風な奏法をイメージすることも多いので、わりと残念なウィークポイントなんですよ。

僕が見落としている設定があるのか、回路構成の問題なのか、よくわかりません。
誰か教えろ、いや教えてくださいお願いします。