SYSTEM-1 Software版を入れてみた。が。
結局入れちゃったんですが。DAWはAbleton Live 9 Liteなんですけど、めちゃくちゃCPUパワーを喰ってるようで、音がプチプチなんですよ。
他のPLUG-OUTシンセではなかった現象なので、どうしたものやらとFAQに目を通してみたら、こんな項目が…
しばし検証してみます。むー。
このソフトが載って、しかもPCより細かい分解能でサクサク動いちゃうハードウェアって凄いんだなぁ。
SYSTEM-1 Librarianとやらを入れてみた。
ハードウェア版SYSTEM-1のサイトに、"SYSTEM-1 Librarian"というエディターソフトが公開されておりますた。
Windows版とMac版とがございますのでお好みで。
サイトの説明文を引用します。
SYSTEM-1 Librarian for Windows は、SYSTEM-1 および SYSTEM-1m の音色メモリーをコンピューター上で管理するライブラリアンです。
ライブラリアンには、250 以上の音色メモリーを同梱しています。
また、SYSTEM-1 Software Synthesizer の体験版としても動作します。
またまたサウンドバンクが増殖X∞しております。
ここ4ヶ月ほどで物凄い数の音を作ってませんかRolandさん。
メモリーが増えるのはありがたいことですが。
ちなみにこのライブラリアン、名称こそ違ってますが、ブラグイン版の体験版として配布されているものと同じファイルのようです。
で、これをインストールしてAbleton Live 9 Liteを立ち上げると、Plug-Ins>Rolandに"SYSTEM-1"の名が。
メモリー機能ですが、PLUG-OUTシンセを使った方なら難なく使えると思います。
PATCHを選びハード版にSENDしたり、逆にハード版からGETしたり、という仕組みです。
味気ない名のファイルをコピペでやりとりしていた過去のサウンドバンクと違い、音色に名前を付けて管理できるのは便利です。
ライブラリーとしては無料かつ利用制限もなく使えます。
そして引用の最後にあるように、ソフトウェアシンセの体験版としても使えます。
早速ハードと鳴らし比べをしてみましたが、単刀直入に書けば同じ音だなと。
ただ、PCで妻がいろいろと立ち上げていたせいで、起動から5分も経ってないのに音がバリバリと(苦)。
ソフトウェアの検証は日を改めてまた。
ちなみに体験版は最初の起動から14日経つと、音が歪んだり小さくなったりとまるで使えなくなりますが、とりあえずしばらくはメモリー管理ツールとして使ってみます。
三社三様。
【7/12追記】
タイトルを変更しました。すいませんベタで。
45歳以上(推定)の好事家にとって最も大きな関心事は「この21世紀にアナログシンセをどうやって復活させるのか」の一点に絞られていたように思うんですね、唐突ですが。
そもそもアナログ機への回帰が始まったのは、2008年にKORGから発売されたDS-10というゲームソフトでした。
- 出版社/メーカー: AQインタラクティブ
- 発売日: 2008/07/24
- メディア: Video Game
- 購入: 55人 クリック: 1,116回
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またこれに先んじて同社のLegacy CollectionでもMS-20が発売されていましたが、こちらは好事家とは微妙に守備範囲が異なるDTMerの間で密かに珍重されていた向きもあり、リリース本数では圧倒的にDS-10の方が上回っていたそうです。
このDS-10の凄さは、バーチャルだからこそMS-10を安価に、しかも1万円台で買えるゲーム機において復刻できたことに尽きます。
かつてアナログシンセに親しんでいた人はもちろん、高価なアナログ機、もしくはモデリング機に手を出せなかった人を中心に支持されたようです。
この頃は好事家も物分かりがよく、アナログによるアナログ好事家のためのアナログ機が世に出るなど、誰も想像していませんでした。
そして2010年に発売されたリアルアナログ・ガジェットmonotronからmonotribeを経て、まさかまさかの新製品が生まれたわけです。
いやホント、このMS-20 miniの登場には唖然としました。
担当番組で特集した際に触らせていただいたり、開発スタッフの皆さんにもお話を聞けたんですが、最新の部品をかき集めた上、サイズを小さくして再開発する発想は、あまりにも斬新過ぎました。
そこで好事家には「KORGに出来たんだからお前もやれー」とTogetherさせちゃうルー大柴のごときプレッシャーを他メーカーに向ける者も現れ、それはそれは誠にお気の毒様と言わざるを得ない状況でした。
フランスのソフトウェアメーカーであるArturiaがMINIBRUTEなる鍵盤付きアナログマシンを発売したことも影響したんでしょう。
そんなところへRolandが放ったのがSYSTEM-1でした。
アナログ機をアナログのまま再現したKORGと対照的に、アナログ機の回路をデジタル技術(ACBテクノロジー)で再構築するというコンセプトのマシンです。
ヴィンテージ機の高騰を横目に、過去の技術で商売しないRolandらしさ全開の、甚だバカ正直な商品だと思った次第です。
創業者様のご尊顔から「そのまま作ったらお仕置きだベぇ」というフレーズが飛び出してこようというものです。
ただ、そのACBテクノロジーを用いて、同じマシンに過去の名機を再現する"PLUG-OUT"は見事な発想でした。
SH-101のソフトウェアをまんまSH-101の筐体に載せるという愚業へ走らなかったところに心意気を感じました。
また初期のSHシリーズを彷彿とさせるパネルに電飾満載のイマドキ感を付加したのも「うちのは再現じゃなくリファインだす!」との主張が垣間見られます。
そして数日前、長らく沈黙を保っていたYAMAHAが"Reface"なる新シリーズで、久々にCSの冠を引っ張り出してきました。
SYSTEM-1同様アナログモデリングなのはさておき、カラーリングはアタックもニュービーズも真っ青になる驚きの白さ、さらに往年のCSシリーズで多用されたノブスイッチから一面スライダーへの宗旨替えなど、「テーマは過去との訣別、ですか?」と問いただしたくなるイメチェン感。
同シリーズのDXが見事なまでのDXっぷりを見せているのとは対照的です。
スピーカーまで付いているので、これはCS全体というよりCS01に特化したリファインかもしれませんが、この動画におけるスライダーの弄り方を見ると、新しい楽器を作っちゃったという感覚だと思います。
もし露店でRefineシリーズがこんな感じで売られてたら、このおじさんの熱さに負けて即買いしそうですハイ。
ところでSYSTEM-1とRefaceシリーズ双方の開発者インタビューでは「アナログで作る気はなかったのか?」と同じ質問が飛んでおり、この疑問が好事家最大の関心事であったことを象徴しております。
過去のアナログ機をベースに作られた廉価シンセですが、三大メーカーそれぞれのアプローチが明確に差別化されているところが素晴らしいな、と思った次第です。
ソフトウェア版SYSTEM-1とYAMAHAのあれこれ。
来ました来ました。
いよいよ販売開始だそうです。
スペックを見ると対応サンプリング周波数は
44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz
とのことで、DAW作業中オーバースペックに泣かされることはなさそうです。
これはもうiOSにもご対応いただきたく。
なおすでに実機を持っている向きには
SYSTEM-1/SYSTEM-1mユーザーは、このSYSTEM-1ソフトウェア・シンセサイザーを導入するメリットがさらに大きなものとなります。ハードウェアとソフトウェアのシームレスな双方向通信により、エディター/ライブラリアン機能が完璧に動作します。
というメリットがあるそうですが、アタクシは少し様子見します。
公式動画で実機とプラグイン版のパッチのやりとりが紹介されておりますので、ご興味ある方は是非。
ちなみに通常価格が20,520円(キャンペーン中は15,120円)、実機を持っているユーザーにはキャンペーン中9,720円で提供されるとのこと。
となると筐体部分の価格は………下衆ですね。
それからバーチャルアナログ関連では、YAMAHAさんも負けじとこんな商品群を発表しております。
http://jp.yamaha.com/products/music-production/synthesizers/reface
なんですかコレは。お母さん聞いてませんよ?
このブログ的にはrefaceCSとrefaceDXが見逃せないところです。
なんとなくCS-01とDX100のリファインという感じもしますがイマドキのサウンドが収められるとのことで、再びコンパクトシンセ戦線が活気付いてくる模様。
楽しみです。
今日は酒も入ってるのでひとまずこんなところで。
こ、これは一体…
Posted by Roland AIRA on 2015年6月29日
いやぁ、もしかしたらやっちゃうかもとは思ってましたが、案外早く来ましたね、SYSTEM-1のプラグイン化。
ACBテクノロジーがPCベースで扱えるのは、これまでのPLUG-OUT版で既知なわけで、それならSYSTEM-1そのものをソフト化することも難しくはないでしょうと。
無論、ノブやスライダーによるフィジカルなコントロールについては専用コントローラーたる実機に勝るものなしですが、そこさえ担保されていれば、ちょっとくらいツマミがなくたって馴染みのMIDIキーボードでもいいわけで。
これにより、SYSTEM-1のラインナップはますますカオス度を増していくわけですが、果たしてこのプラグイン版、従来の実機ユーザーには面白案件となるのでしょうか。
気になるのは、このソフトの価格。
PLUG-OUTシンセとの違いは気になりますし、ハード部分はおいくらですかという下衆の極み的興味もあります。
まあ、SYSTEM-1実機(?)=ソフト+ハード、なんて単純なものではないでしょうが。
またPLUG-OUTボタンが付いてないのは、当然と言えば当然なんですが、これ、プラグイン版が独自に進化することはないんですかね。
個人的にはプラグイン版をSYSTEM-1実機にPLUG-OUTしたら4VCO化しちゃうとか、加算方式音源と化しちゃうとか、フィードバックによりハウリングが止まらないとか展開すればなかなか楽しいんですが。
Roland様には「芸術は爆発だ」の心意気で限界まで挑んでいただきたく存じます。
いずれにしてもAIRAシリーズのシンセサウンドについては非の打ち所がないので、本格的プラグインをお求めの向きにはオヌヌメしておきます。
SYSTEM-1 6つの新波形。
先日、SYSTEM-1のアップデートで波形が6つも追加になってもう俺どうしたらいいの⁉︎という趣旨のエントリーを書き殴ったんですが、公式の商品ページに、この波形について簡単ながら説明(というより英文サイトの和訳)が追加されております。
Noise Saw: アナログ回路のような、揺らぎのあるSaw波形。Fatなサウンド・メイキングに最適です。
Logic Operation: 複数の信号を論理演算回路で合成した波形。
FM: 周波数変調した波形。
FM + Sync: 周波数変調がかかった波形をOSCのピッチにSYNCします。
Vowel: 人間の声のような波形です。
CB: One Shotの金属音です。
なるほど。ようやく"Logic Operation"の意味が理解できました。
いや、正直この説明でもチンプンカンプンなんですが、音を鳴らしてみれば、相当に複雑な処理がされてんだろうなぁ、ということはわかります。
"CB"はハッキリ「808のカウベルだよーん」と書いていただきたいところではありますが、何かしら事情があるのでしょう。
深追いしない方が身のためだということですか、違いますねたぶん。
しかし好事家にはKORG monotribeがアップデートされた辺りから「バージョンアップはこんなに楽しい」的な風潮が広まっている気がします。
これまでアップデートと言えば、バグの補正やらプログラム書き換えやら、使えてるならどうでもいいという印象でしたが、今後のシンセサイザーは進化が売りになっていくんだろうなぁメーカーさん大変だよなぁと、そんなことを考えております。